あっちへ行ってちょうだいと云わんばかりに、わたくしは窓の外に視線をうつし、青空の一点を凝視した。
空は晴れていた。しかし心の中には憤怒の雲が夕立雲のようにむっくりともりあがり、後から後からむくむくと湧きあがってきて、心の壁をつきやぶって全身にひろがっていくように思われた。
怒りはひろがっていくにしたがって、悲哀をともない、やがて失望をもまじえて、生きる力をうばってしまうのではないかと思われた。
(なお、天皇信仰の愛国者だったはずの本田は、戦後共産主義を主張し、やがて反転して株屋となり、資本主義のどれいとなったのは皮肉な人生という外はない)
(43 43' 23)
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テーマ:このままで、いいのか日本 - ジャンル:政治・経済
- 2015/12/16(水) 01:24:11|
- 永遠の道 戸松登志子著
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