いしずえ

第二巻受難の巻

 「おかえりなさい」

と、一言声をかけただけで、あと何をいっていいのかわからなかった。身近に彼を迎えながら、心と心の距離がはじけるような勢いで遠のいていくのを感じた。

 別居中は、彼と自分をへだてている者は、彼をとりまく牧谷や青年達であると考えていた。また、生いたちの相違や、性格のちがいであると思っていた。

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  1. 2017/10/10(火) 06:18:00|
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