「戸松さんが庭の木を切るからには、よっぽどお金に困っているんですよ。私達に会ってどんな顔をするか、知らん風をして行って、まあ、見てみようじゃありませんか。」
綾乃女史は微笑をふくんだ眼で、家の方を窺った。縁側のガラス戸越に、数人の男達の頭が見えた。丁度その日は秋田から米を運んできた村上清や、地方からきた客が何人か宿泊していた。
「兎にかく戸松さんの身辺から、居候を整理してあげなきゃ。あれじゃあ、人に取巻かれたまま何も出来なくなってしまう」
(43 43' 23)
にほんブログ村
FC2 Blog Ranking
テーマ:このままで、いいのか日本 - ジャンル:政治・経済
- 2022/11/29(火) 17:50:30|
- 永遠の道 戸松登志子著
-
-